落語の国からのぞいてみれば

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語ブームにのっかった、と言うのかどうか、まともに落語を見たこともないくせに有名なネタだけは本で読んで知っている。この本、落語の根底に流れる思想について書いているのかと思ったらそうでもなくて、落語を例にとった江戸の文化紹介と言ったほうが正しい。
年齢、暦、金、旅、相撲、利き手等等。

月の満ち欠けによって日付けを計算する、逆に言えば何月であっても晦日は月が出ないという話がひっかかったので調べてみると、日本では明治5年まで太陽太陰暦なるものが使われていて、ひと月平均29.5日。12ヶ月だと355日になるので3年に一度閏月が設けられていたらしい。

芯となる雑学部分は面白かったけど、落語のエピソードは引用程度で興味を惹かれるには少ない。筆者の切り口は面白かったり面白くなかったり。
でも徒歩の旅がやたらと魅力的に思えた。東海道踏破。一度はやってみたい。